ファイナルの興奮と感動から、少し時間が経ちました。
推しのデビューが決まって喜びを噛み締めている方、あるいは惜しくも届かなかったメンバーを想って心を痛めている方、それぞれの朝を迎えていることと思います。
Day1の記事では結果の速報をお伝えしましたが、今回は視点を少し変えてみましょう。
決定した7名の顔ぶれを改めて並べたとき、そこにどんな「意図」や「グループの未来図」が見えてくるでしょうか?
順位という数字だけでは見えてこない、7人それぞれの「役割」と、この組み合わせが持つ「可能性」について、じっくりと紐解いていきます。
「HIIPE Princess」はどんなグループになるのか
まず、この7人が集まったことで「HIIPE Princess」というグループがどこを目指そうとしているのか、その方向性を考えてみます。
番組のタイトル通り、彼女たちの根底にあるのは「ヒップホップ」のマインドです。
しかし、最終メンバーの顔ぶれを見ると、単にラップが上手いメンバーだけを集めたわけではないことがわかります。
「Unpretty Rapstar」という冠を持ちながらも、従来のサバイバル番組以上に「セルフプロデュース能力」や「人間としての魅力(キャラクター)」が重視された結果と言えるでしょう。
特に注目したいのは、クリエイティブな才能を持つメンバーと、圧倒的なパフォーマンス力を持つメンバーがバランスよく配置されている点です。
自分たちで歌詞を書き、表現を突き詰めることができるメンバーが揃っているため、既存の楽曲をこなすだけのアイドルグループではなく、「自分たちの言葉で発信するアーティスト集団」としての色が強くなるはずです。
また、7人という編成は、センターを明確にしつつ、左右対称の美しいフォーメーションを作りやすい人数でもあります。
ステージ上での迫力と、個々が埋もれない適度な距離感。
この7人は、K-POPガールズグループの王道を踏襲しつつも、自立した強さを併せ持つ、非常に現代的な構成になったと言えます。
「結果としてこの7人になった」というよりも、「この7人だからこそ描ける世界観がある」と期待させてくれる配置です。
センター・実力・個性──7人それぞれの役割を整理する
では、具体的にメンバー一人ひとりがグループ内でどのような「役割」を担っていくのかを見ていきましょう。
順位ではなく、それぞれの持ち味(強み)にフォーカスして整理します。
まず、グループの心臓部となるのは、やはりナム・ユジュさんです。
彼女は単なるセンターではなく、グループ全体の「実力の基準」を示すアンカーのような存在です。
どんなコンセプトでも消化できる万能さと、誰が見ても納得するカリスマ性は、チームに絶対的な安定感をもたらします。
そのユジュさんと並んでパフォーマンスの核となるのが、ココさんとニコさんです。
ココさんは、その創作力と溢れ出るエネルギーで、グループに「爆発力」を与える特攻隊長のような役割。
一方、ニコさんはファイナルの「SPEAK UP」で見せたように、楽曲のメッセージ性を鋭く深く届ける「表現の刃」としての役割を担うでしょう。
そして、チームを内側から支えるのがユン・ソヨンさんとキム・ドイさんです。
ソヨンさんの持つ温かい人柄と安定したボーカルは、個性の強いメンバーたちを繋ぐ「接着剤」のようなバランサーの役割を果たします。
ドイさんは、プロデューサー評価で1位を取るほどの実力者であり、ダンス・ラップ・ボーカルのどこに入ってもクオリティを底上げする「マルチプレイヤー」として機能するはずです。
さらに、グループに物語性と親しみやすさを加えるのがリノさんとキム・スジンさんです。
リノさんは、家族との絆やこれまでの背景も含めて、ファンが感情移入したくなる「ストーリーテラー」としての魅力があります。
スジンさんは、ファイナルで見せたような急成長と秘めた才能で、グループに「新鮮さ」と「伸び代」を与える存在です。
デビュー組7名の役割一覧(簡易)
| メンバー名 | グループ内での主な役割・強み |
| ナム・ユジュ | 【絶対的センター】 スキル・ビジュアル・統率力の象徴 |
| ココ | 【エナジー&クリエイティブ】 創作力とステージの起爆剤 |
| ニコ | 【表現の核】 メッセージを鋭く伝える実力派ラッパー |
| ユン・ソヨン | 【バランサー】 チームを調和させる安定感と温かさ |
| キム・ドイ | 【オールラウンダー】 どのポジションもこなす技術的支柱 |
| リノ | 【愛されアイコン】 物語性と求心力を持つスター |
| キム・スジン | 【ポテンシャル】 成長力と楽曲に彩りを添える才能 |
なぜこの7人だったのか? ファイナル結果の納得ポイント
ファイナルの結果を受けて、SNS上では「バランスが良い」「納得のメンバー」という声が多く聞かれました。
なぜ、ここまで異論が少なかったのでしょうか。
それは、視聴者が求めた「人気」と、番組(プロデューサー)が求めた「実力」が、高いレベルで合致したからだと分析できます。
まず、ナム・ユジュさんが1位でセンターに立ったことで、グループとしての「格」が決まりました。
ここに異論を挟む余地がなかったことが、グループ全体の評価を安定させています。
そして、ココさんやリノさんのような、キャラクターが立ち、かつ日本市場も見据えられるメンバーが上位に入ったことも大きいです。
また、ファイナルのパフォーマンス評価が結果に直結した点も、納得感を生んだ要因の一つです。
特に「SPEAK UP」のステージで圧倒的な存在感を見せたニコさんとキム・スジンさんがしっかりとデビュー枠に入ったことは、「実力と当日のパフォーマンスが正当に評価された」という信頼感に繋がりました。
ボーカル、ラップ、ダンスのスキルバランスを見ても、誰か一人が突出するのではなく、互いに補い合える構成になっています。
「実力はあるけど華が足りない」あるいは「人気はあるけど実力が不安」といった偏りがなく、全員が即戦力としてステージに立てる説得力を持っている。
それが、この7人が選ばれた最大の理由であり、多くのファンが「このメンバーなら推せる」と感じた要因でしょう。
このメンバーだからこそ期待したい今後の展開
この7人が揃った「HIIPE Princess」には、単なる新人アイドル以上の期待がかかります。
まずは楽曲制作への関与です。
セルフプロデュースを掲げてきた番組出身だからこそ、デビュー曲やアルバム収録曲において、メンバー自身が作詞や制作に関わる可能性が高いでしょう。
ココさんやニコさんを中心に、彼女たちのリアルな言葉がどんな音楽に乗せて発信されるのか、今から楽しみでなりません。
また、グローバルな活動も見逃せません。
日韓のメンバーが混在し、多様なバックグラウンドを持つ彼女たちは、言葉の壁を超えてファンと繋がる力を持っています。
特にライブパフォーマンスにおいては、生のステージでこそ輝くタイプの実力者が揃っているため、早い段階でのワールドツアーやフェスへの参加も期待できるでしょう。
ファイナルが終わった直後の今、改めてこの7人を眺めてみると、パズルのピースがカチリとハマったような心地よさを感じます。
個々の強みがこれほど明確で、かつチームとしてのバランスも取れているグループはそう多くありません。
「HIIPE Princess」がこれからどんな時代を築いていくのか。
その第一歩を、私たちファンは確信を持って見守ることができるはずです。


参考サイト・出典一覧
- 番組公式サイト・配信
- 公式リリース・ニュース
- 関連考察記事


